仮に自分が100%悪いとしたらどうすべきだったかという切り替え
1年ちょっと前の話なんですが、中国にオフショアで依頼していた開発がかなり遅延してしまったことがありました。締切に1週間以上遅れた上にコードもひどい感じで、終わった後の振り返りはとても気まずかったです。
あくまで自分の場合はなんですが、こういう自分以外の誰かが関わる仕事で失敗した時の振り返りって、 人のせいにしてしまいがちです。「なぜ遅れてしまったのか?」と言われると、 「だって中国チームがイケてなかったんだもん…」みたいな考えがよぎってしまうんですね。
実際にそれが一番の原因だったとしても、そこで思考停止してしまっては次につながらないです。そういう他責な考えがよぎりそうになった時にどう思考を切り替えているか、自分の考えをまとめておこうと思います。
建設的な話になりにくいのが問題
例えば「なぜ締切に遅れてしまったのか?」と考えた場合、原因はたくさん出てきます。中国チームの締切意識の問題かもしれないし、自分の指示の出し方の問題かもしれません。原因をがーっと洗い出してみるのはそんなに難しくないです。
問題は、そこから次につながるためにどうすべきかという話が出にくいところです。すごいざっくり言うと、 「だって俺のせいじゃないもん…」とならないようにするのが大事なんじゃないかなと思うわけです。
仮に◯◯が100%悪いとしたらと考える
自分も昔は愚痴っぽいことを言ってしまって反省することが多くて、何とかしたいなぁと思っていました。
で、色々試してみた結果、 『仮に◯◯が100%悪かったとしたらどうすべきだったか?』と極端に考えるようにしたらなんかよさげだったので、今はこの方法で思考を切り替えるようにしています。
例えば先の例だとこんな感じです。
1. 仮に中国チームが100%悪かったとしたら
開発力不足だったよね、一部機能のオフショアに慣れていなかったよね、といった話になって、 そもそも中国チームの話をしてもどうにもならないね、という結論になります。
2. 仮に中国チームをアサインした人が悪かったとしたら
評判をもっと確かめるべきだったかも、GithubのPullRequestベースの開発に慣れているか確認するべきだったかも、という話になって、次からはどうすべきかといった議論になりやすいです。
3. 仮に指示したkonifarが悪かったとしたら
納期をちゃんと伝えられてなかったのでは?期日より前に中間チェックポイントを作るべきだったのでは?という感じで問題点が明確になり、次はどうすべきか考えやすくなります。
『仮に〜』というところがポイントで、 仮定の話だということを明言することで特定の誰かを責めるような話になりにくいんですよね。
例えば新人さんが失敗してしまった時にも、仮に新人が悪かったらと考えると「もっと早く状況を伝えればよかった」となるかもしれません。また、仮に仕事を任せた人が悪かったらと考えると「もっと指示と期日をちゃんと伝えるべきだった」となるかもしれません。要は、 ちょっと問いを極端にするだけで嫌な気持ちになることなく当事者意識を持ちやすくなるんじゃないかという話です。
言い方違うだけで結局同じだし精神論じゃん、という意見もあると思いますが、問いかけを少し変えることで前向きに考えやすくなるならまぁいいんじゃないかなぁと思ったりします。
ちなみに、「俺のせいじゃないもん…」みたいな愚痴っぽい話をすることが必ずしも悪いとは思ってないです。ただそれは飯食ったり酒飲んだりしながらやるべきだと思うので、振り返りの場では自分の思考を切り替える方法を持っておくのがいいんじゃないかと思います。
以上です。