SHIROBAKO AdventCalendar 2016 27日目です。 昨日は、たにしさんによる『舞茸しめじさんと木下監督のキャッチボール』という愛のある記事でした。
さて、1日目の記事にて 瀬川さんにビビる遠藤さんで話を締めたところ、次のようなフィードバックを受けました。
フリーランスアニメーター 瀬川美里 - Konifar's WIPb.hatena.ne.jpあの遠藤さんが瀬川さんにいつもびびってるのって何か元ネタあるのかねw
2016/12/01 15:34
これに関して、いくつか仮説をまとめておこうと思います。
作画スタイルの違い
第1話で、遠藤さんが瀬川さんについて話をしています。
遠藤「ちょっと絵柄が合わないだけですよ」
遠藤「俺、瀬川さんとあんま合わないんですよ。彼女って理詰めで描くじゃないっすか。ケレン味に欠けるっていうか」
ケレン味(外連味)とは、もともと歌舞伎や人形浄瑠璃で使われていた言葉で『見た目本位の奇抜さを狙った演出やその演目』のことを表します。そこから転じて、『はったりを利かせたりごまかしたりするようなところ』という意味の慣用句になりました。
同じシーンで円さんに 『感覚最優先の暴走列車』と揶揄されていたことからわかるように 感覚派の遠藤さんと理論派の瀬川さんという感じで、作画スタイルが真逆なんですね。
もしかしたら、昔の仕事をしている時に激しく意見がぶつかりあったのかもしれません。作画スタイルと同じく、感覚で主張する遠藤さんに対して瀬川さんが完全な理詰めで論破してトラウマになったとか。
それにしても、第1話を見返してみると瀬川さんに対する謙り方が尋常じゃないですね。
富岡監督との逸話
同じく第1話で、本田さんが瀬川さんの逸話について話しています。
本田「あの人、富岡監督と喧嘩して勝ったらしいからねぇ」
富岡監督というのは、第6話でフォーカスされる『イデポン』の監督ですね。遠藤さんはイデポンの影響でアニメーターを志したという話が語られています。
山田さんから「(遠藤は瀬川さんの)ライバルだもんな」と言われていましたが、おそらく若かりし頃の遠藤さんは瀬川さんに対抗心を燃やし意見をぶつけていたのかもしれません。
いくら理詰めで言い負かされても 「俺はケレン味あふれる作画で進むんだ!イデポンの富岡監督のようにな!」と自身を奮い立たせていた遠藤さん。そんな遠藤さんのもとに「瀬川が富岡監督と口論して勝ったらしい」という話が伝わってしまった。そして、アニメーターを志すきっかけにもなった尊敬する人物にも理詰めで勝つ瀬川さんに対して、 一生消えない呪縛のような劣等感を抱いてしまったのです。
遠藤(妄想)「俺は…一生瀬川には勝てない…瀬川…瀬川"さん"には勝てないんだ…!」
妄想が過ぎました。ちなみに、こういう妄想をしてから第6話でイデポン展と遠藤さんの話をする瀬川さんを見るとまたひと味違う楽しみ方ができるのでオススメです。
瀬川「イデポン展?」
宮森「はい!」
瀬川「私より遠藤くんに持っていってあげたら?」
宮森「え?」
瀬川「これ観てアニメーターになろうと思ったんだって」
苦手な女性のタイプ
瀬川さんはどちらかと言えば気が強く、ものをハッキリと言うタイプです。遠藤さんも結構口調が強い人ですが、実は女性に対してそこまで強くはないんですね。太郎や円さんに対してはズバズバと言いますけれども。
遠藤さんは単に気の強い女性が苦手なのかもしれません。第5話、第6話で登場する奥さんを見ると、おっとりしていてとても可愛らしいですよね。
遠藤さんを立てていつもにこにこ笑ってくれそうですね。 理詰めで言い負かすことなんて一生しなそうな顔をしています。少し話はずれますが、遠藤さんの奥さんはとにかく可愛いのでもう少し紹介しておきましょう。
女性のタイプといえば、『実は遠藤さんと瀬川さんは一度男女の仲になったことがあって、その時の出来事がトラウマとなってしまったのではないか』という仮説もあるようです。が、個人的にはこれは完全に間違っていると思います。
性格の不一致を超えてそういう関係になるには酒の勢いと考えるのが道理ですが、最終話の瀬川さんの酔い方を見るにそこまで悪酔いするタイプには見えません。とすると、残るは遠藤さんから手を出したという話になりますが、遠藤さんは意外と度胸はなさそうですし、何よりそんな鬼畜野郎ではないと信じたい。
まぁ単純に瀬川さんの気の強いところが苦手だったと考えるべきではないでしょうか。
ここに書いてあることは全て妄想ですが、1話から一貫して瀬川さんに怯えまくっている遠藤さんが最高なのは間違いないです。 個人的には、呼び方からが瀬川『さん』、遠藤『くん』なところが、身体に染み付いた呪縛って感じがして好きです。
遠藤さんはなぜ瀬川さんにあんなに怯えていたのか、他の仮説があればぜひ教えてください。それでは最後はOPのこの遠藤さんでお別れしましょう。
こちらからは以上です。