Konifar's WIP

親方!空からどらえもんが!

登壇者として参加したDroidKaigi 2016

去年のDroidKaigi 2015は聞く側で参加しましたが、今回は登壇者として参加しました。うまくいったこともあれば失敗して申し訳ない気持ちになったこともたくさんあったので、少し整理しておこうと思います。次は登壇者として参加したい、CFP送ってみたいという方の参考になれば嬉しいです。

CFPの応募

CFPは、『実践!Android Studioプラグイン開発』と『17ヶ国の多言語対応Tips』の2つを応募しました。なぜCFPを応募したかというと、もともと会社から参加許可出るか確定しておらず、登壇なら問題なく参加できるだろうと思ったからです。まぁ結果的にはウチの社長の方針は 「DroidKaigi?どんどん行って来いオラァ!」みたいな感じだったわけですが。

内容は、自分が少し詳しいテーマで、30分以上話せる内容にしました。自分が送っていいのかな…という気持ちも少しありましたが、当時はそもそもCFPの数がすごく少なかったのでむしろ応募したほうがいいなと思って送りました。

CFPの採択

1月に入って、応募したCFPが2つとも採択されました。1つだけにしようとも思ったんですが、せっかく2つ通ったのだから両方やろうと思ったのと、問題があったら運営の方から1つに絞るなどの対応があるだろうと思い、2つともOKと返信しました。結果、本当に両日登壇することになりました。

他の応募者の方もたくさんいる中、空気読めない感じで申し訳ない気持ちもあったのですが、採択されたということは聞きたいトピックということだし全力で取り組むことにしようと割り切ることにしました。

当日までの準備

「いつ仕事していたのか?」という質問が2日目のFireside Chatの中でも出ましたが、普通に日中は仕事していました。というより正直本業はわりと忙しい時期で、だいたい22時くらいまで仕事して帰宅後3時〜5時くらいまで準備をするという生活でした。これは自分の効率が悪かったという話で、登壇するとこれくらい大変になるよという話ではないです。

やってよかったのは、GitHubリポジトリで進捗の管理をしたことです。『ターゲットを決める』『話さないことを決める』『実装の細かい調査をする』といった感じで細かくIssueを洗い出して、 DroidKaigi当日から逆算した日付でMilestoneを敷いておくとかなり安心できました。やらなきゃいけないことが多すぎると、間に合わないんじゃないかという漠然とした不安だけが大きくなってしまうので、タスクの洗い出しとしてGitHubのIssueを使うのはオススメです。余談ですが、リポジトリで管理していたことで、登壇者のoperandoOSさんが深夜にIssueコメントで話しかけにきてくれて心の支えになったりもしました。

準備をしながら「発表するの自分でよかったんだろうか…」「この話が参加者の方のためになるんだろうか…」という不安は常にありました。特に今回は有料のイベントだったこともあり、当日が近づいて準備不足を実感するたびに申し訳ない気持ちでいっぱいになりました。登壇者として参加できると決まった時は嬉しくて楽しみでやってやるぞ!と思っていたはずなのに、本番が近づくにつれて「なんで受けてしまったんだろう、断ればよかった」という気持ちになって逃げ出したくなるんですよね。これは人によって違うと思いますが、自分の場合はだいたいいつもそんな感じです。

結局、DroidKaigi前日のレセプションパーティから帰宅した後も資料を直して練習して、それでも不安はかなり残っているという感じで当日を迎えることになりました。

怖いのは当日の雰囲気が全然読めないことでした。準備をするときは、聞いている人を退屈させないようにテーマを絞ったり少し小ネタを入れたりと構成を考えるわけですが、来てくれる人の期待する話もわからないしネタがどこまで許容される雰囲気なのかもわからない状態というのは結構つらいものがあります。下手するとダダ滑りして取り返しのつかない状態になりかねないからです。このへんは、会場を写真で見ておいたり、何かしらの形で聞きたい話を募集したりするなどして工夫しておけばおかったなと思いました。

1日目の失敗と反省

1日目の『実践!Android Studioプラグイン開発』の発表は、正直いって失敗でした。最初の発表で緊張していたというのもあるんですが、原因はひとえに自分の練習不足に尽きます。ペースをつかめず説明を飛ばしまくり、25分の発表を20分弱で終わらせてしまいました。

後でなっぴーさんに「手が震えてるしこにふぁーさんめっちゃ緊張してるってわかりました!」と言われて、すごく申し訳なくて恥ずかしい気持ちになりました。。。何事も経験とはいえ、こういう事態は練習である程度防げることなので失敗したなぁと思いました。

それでも、「ためになった」「面白かった」と言ってきてくれた方がいたのは救いでした。自分も誰かの発表のフィードバックは正直に直接伝えようと思いました。

1日目の反省を活かした2日目

2日目は1日目の失敗を繰り返さないように、ゆっくり話す練習をしていきました。

結果、2日目はペースよく45分ちょうどくらいで終わらせることができました。聞いてくださった皆さんの雰囲気も優しくて、笑いが適度に入る雰囲気で最高でした。

反省点は、20回くらい噛んだことです。発表は場数がものを言うと言いますが、それでも噛みすぎですし滑舌も悪くて聞きにくかっただろうなぁと思います。例えばあんざいゆきさんは発表中「えー」とか「あー」とかほとんど言わず、全然噛まずにハキハキ話すのですごく聞きやすいですよね。今後登壇の機会がどれだけあるかはわかりませんが、発声含め話す訓練をしておいた方がいいなと思いました。その方がかっこいいからです。

ちなみに、実は1日目は嫁の誕生日で失敗できない発表だったんですがやらかしてしまったので、動画が公開されたら比較的うまくいった2日目だけ見せようかなと考えています。

登壇して嬉しかったこと

聞いてくださった方からのフィードバックはやはり嬉しいです。ポジティブでもネガティブでも嬉しいです。特にTwitterだと即時性があっていいですね。自分もフィードバックはなるべく登壇者の方の目に届くところに残すか直接伝えに行こうと思いました。

また、今回何気に一番嬉しかったのは、同僚が自分の発表を聞きに来てくれたことです。この1年で20回以上色んなところで話してきましたが、同僚が聞きに来てくれたのは今回が初めてでした。授業参観のような緊張はありましたが、やはり見知った顔がいるというのは心強いもので、とても感謝しています。

熱の冷めないうちに記録を残した方がいい

実は去年のDroidKaigiの翌日もブログを書いていたので読み返してみたのですが、なかなか感慨深かったです。

konifar.hatenablog.com

運営責任者のひつじさんと初めてお話ししたのが去年のDroidKaigiだったことも思い出しました。公式アプリを一緒に作ってくださったくろかわさんも、去年のDroidKaigiの懇親会で初めてお会いしてとても嬉しかったのを思い出しました。去年のDroidKaigiで一番印象に残った発表をしていたゆりりーさんとも今回は直接話せてよかったです。

今回自分は運営ではなかったですが、登壇の準備や公式アプリの開発を通して去年より色んな人と関われてより楽しめました。熱が冷めないうちに、感じたことを残しておくのはおすすめです。自分自身、今回の登壇で失敗したことを後で読み返した時にどう思うのか少し楽しみでもあります。

次は登壇者として参加したいなと思っている方へ

自分がこんなことを言うのは偉そうで気が引けるのですが、一応伝えておきたいことなので書いておきます。

「自分が登壇者で話すなんていいのかな…」という気持ちがあるかもしれませんが、それはいったん置いておいてまずはCFPを出してみましょう。話す価値のある内容かどうかはCFPを見た方が判断してくれます。恐れ多い気持ちはすごくわかりますが、いったん恥ずかしさや申し訳なさは考えずにエイヤッと出してみるのが重要じゃないかなと思います。

とは言っても、いきなり大きな発表に申し込むのはやはりハードルが高いと感じますよね。そういう時は、LTなど小さい発表の場で慣れておきましょう。東京近郊でAndroidをやっているのであれば、幸いにも勉強会がたくさんあります。connpassで探してみましょう。実は自分も人前で発表するのが苦手で何とかしたいと思って、去年は1ヶ月に2回くらいのペースで意識的に小さい発表の機会を増やしていました。失敗もたくさんありますが、経験は必ず活きてきます。

登壇当日が近づくにつれて内容に自信がなくなってくるのは、TLを見てる限りどの登壇者の方も同じです。ですが、聞いてる側としては全然そんな風に感じないことも多いですよね。自分は今回の八木さんのクックパッドにおけるAndroidエンジニアの役割とその変遷を聞いて、最高だったなぁさすがだなぁと思ったんですが、前日まで八木さんが苦悩していた様子もTwitterで見ていました。

八木さんでもそうなのですから、慣れていない時に自信がなくなって不安になるのはある意味当然です。大事なのは、まずはそこを乗り越える経験をしてみることなのかなと思います。ちなみに、自分はいつも登壇前は後悔でいっぱいで逃げ出したくなりますが、終わった後に本気で後悔したことは一度もないです。

圧倒的感謝

自分の発表を聞きに来ていただいた皆さん本当にありがとうございました。至らないところが多くて申し訳ない気持ちでいっぱいですが、少しでもためになる情報を渡せていたなら嬉しい限りです。

公式アプリにcontributeしていただいた皆さんありがとうございました。特に、くろかわさん、hotchemiさん、よこまくさん、punchdrunckerさんには、運営も忙しい中かなり前のめりに助けていただいて本当に感謝しています。

他にもContributors全員に挨拶してお礼を言いたかったんですが、アイコンと姿が一致していない方が多すぎて無理でした。またお会いした時には是非気軽に声をかけてもらえると嬉しいです。

代表の@mhidakaさん、本当にお疲れさまでした。これだけ大きいイベントをいろんな人を巻き込んでやりきったのはすごいとしか言いようがないです。最後は突発でFireside Chatまで組んでいただいてとても楽しかったです。登壇者兼運営責任者として動くのは本当に大変だったと思います。ひつじさんの発表は後で動画を見て勉強しようと思いますが、先にDroidKaigi自体の感想を伝えておくと、控えめに言って最高でした。

次の登壇と英語

登壇者として参加していろいろ学ぶことは多かったのですが、強烈に感じたのは英語のスキル不足です。今回海外からもすごいエンジニアがたくさん来ていて、思い切って話しかけてみたはいいもののあんまり深い話はできませんでした。

それがすごく残念で、機会損失半端ないなと思ったので、今年は海外のカンファレンスで話せるように頑張ろうと思います。

なにはともあれ、DroidKaigi 2016楽しかったです。お疲れ様でした!